導入事例
対面での教育と同じような一体感を実現!リカレント教育でのバーチャル空間の活用に期待大

対面での教育と同じような一体感を実現!リカレント教育でのバーチャル空間の活用に期待大

大阪大学 数理・データ科学教育研究センターでは、社会人向けプログラムでFAMofficeを導入し、セミナー開催や受講生への指導に活用しました。バーチャル空間だからこそ、場所の制約を受けずに学びを深めてもらえたと話す同センターに、導入の効果についてお話を伺いました。

大阪大学 数理・データ科学教育研究センター
副センター長 鈴木貴様


INTERVIEW

ミーティングのしやすさと機密性の担保が導入の決め手に

――FAMofficeを導入したきっかけを教えてください。

以前、大阪大学 数理・データ科学教育研究センターが開催しているAI・データ利活用研究会で、富士ソフト株式会社に講演してもらう機会があり、その際にFAMofficeの紹介を受けました。
導入を決めたのは、文部科学省の「成長分野における即戦力人材輩出に向けたリカレント教育推進事業」の一環として、当大学での「MMDS 高度AI人材育成プログラム」(データサイエンス分野)の実施が決定した時です。社会人を対象としているため、オンラインでの開催を検討しました。しかし、毎回ビデオ通話システムでミーティングを設定するのは手間がかかると悩んでいたところ、FAMofficeであれば課題を解決できると考え、導入を決定しました。

――FAMoffice導入の決め手を教えてください。

3点あります。1つ目は、受講生との集まりやすさです。FAMofficeにサインインし、会議室に入ればすぐにビデオ通話が始まります。またビデオ通話システムと連携する場合は、 会議室にビデオ通話システムへの参加URLを入力すれば、ビデオ通話システムへの招待も容易にできます。集まるために、わざわざビデオ通話システムのURLを一人ひとりにメールで送る必要がないところが優れていると感じました。
2つ目は、十分な機密性が担保されているので、安心して利用できる点です。
3つ目は、全体を俯瞰して見ることができる点です。FAMofficeにサインインすれば、仮想オフィス全体を簡単に俯瞰できるので、すぐに会議室や控室に誰がいるのかを把握できます。受講生の出席状況がわかりやすいと感じました。また、FAMofficeはアバターを使用するので、物珍しさもありました。

MMDS

優れた操作性によりFAMoffice未経験の受講生でも問題なく利用できた

――導入から現在までの流れを教えてください。

2023年6月に受講生を募集すると同時に、仮想オフィスの導入を開始。8月に動作確認も含め、FAMofficeで入学式を開催しました。同プログラムでは、30人の受講生が6つの研究室に分かれて、それぞれの課題発見・解決を図ります。そこで、入学式では各研究室でのガイダンスや講師・受講生の紹介を行いました。9月からプログラムを開始し、各研究室が週に1回FAMoffice上で受講生への指導やセミナーを行いました。2024年2月にプログラムが終了し、3月に成果発表会を開催したところです。

――導入にあたっては、どのような準備をしましたか?

受講生にはマニュアルを配布しました。FAMofficeの利用は初めての人ばかりでしたが、操作が簡単なため、問題ありませんでした。FAMofficeの中で迷子になり、教室にたどり着けなくなるような事態も発生しませんでした。フロアの構築を担当したのは、事務職員です。研究室の中には、さらに複数のグループに分けているところもあったので、教室は10個ほど用意しました。教室の前には、研究室の名前と時間を記載したポップアップ看板と控室としてテーブルを設置しました。部屋数が多かったので、立体的にした方がすっきりわかりやすくなると思い、1階には各研究室で使う教室、2階には月1回開催する全体ミーティング用の大広間を用意しました。

資料に書き込みしやすいため、受講生の疑問にもすぐに対応可能

――実際に利用した感想を教えてください。

資料共有システムが便利でした。配布だけではなく、書き込みもできる点が良かったです。受講生から数式について質問を受ける機会がたびたびあったので、その場で資料やホワイトボードに書き込んで説明をすることができました。講師だけではなく受講生も書き込めるので、双方向でコミュニケーションがとれ、ディスカッションがしやすく、こうしたことが受講生の理解促進につながったと感じています。
加えて、アクセスのしやすさに長けていました。「今日の〇時に集まれますか」と連絡をすると、すぐにFAMofficeに集まって話ができます。まるで大学の研究室に学生が集まるような気軽さでした。ビデオ通話システムと違い、時間制限がない点も助かりました。セミナーが終わり私が退室した後も、受講生が残って話し合いを続けたこともありました。
講師にとっても使いやすかったと思います。事務職員が設定を行い、利用を依頼したところ、すぐに当たり前のように使い始め、もはやFAMofficeは空気のような存在になっていました。

MMDS2

――費用面や通信容量の負荷の面はいかがでしたか?

「FAMofficeを使っている」と話すと、よく費用を聞かれます。金額を伝えると、「安いですね」と驚く人が多いです。費用対効果は満足しています。通信負荷についても問題ありませんでした。

――普段、先生は対面で学生に教えていらっしゃいますが、仮想空間上での教育と対面での教育に違いはありましたか?

対面の授業で感じる温度感に近い感覚が、FAMofficeにもありました。アバター相手に話をしていても、不思議なことに相手が何を考えているのかが何となくわかるような気がしました。同じ空間を共有し、一緒に勉強をしている仲間だと感じられます。リラックスして話せましたし、一体感もありました。研究室が始まる前は、受講生は控室のテーブルで待ち、私が会議室に入ると受講生も入ってきて、セミナーが始まる点も大学のようでした。

――FAMofficeに期待する点をお聞かせください。

研究室の開催日は事前に決めていましたが、受講生の中には忘れている人もいました。そうした受講生はメールで連絡すると、すぐにアクセスして参加してくれましたが、参加予定を忘れた人に自動で通知をする機能があると、ありがたいですね。今回のプログラムには、東京や四国から参加してくれた人もいました。FAMofficeがなければ参加できなかった人もいたと思うので、社会人向けの教育においては、FAMofficeのニーズは高いでしょう。
今後は、当センターが設立した一般社団法人数理人材育成協会のリスキリング講座でも利用していく予定です。

 
 


PROFILE

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団体名:大阪大学 数理・データ科学教育研究センター
所在地:〒560-8531 大阪府豊中市待兼山町1-3
URL:https://www-mmds.sigmath.es.osaka-u.ac.jp/

※当事例は2024年4月時点の情報です。

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