コラム
仮想オフィスと社員のプライバシー

仮想オフィスと社員のプライバシー

新型コロナウイルスの感染予防対策のため、この近年で多くの企業がリモートワークやテレワークを導入しました。どこからでも働ける環境や制度を整えるだけでなく、引越しを伴う転勤や単身赴任制度を廃止する企業もあり、働き方改革は着実に進んでいます。
一方で、出社する社員とテレワークをする社員が混在するハイブリッドワークでは評価に差が出てしまうといった人事評価面での懸念や、勤怠管理が難しいといった課題が残っています。「従業員の働きぶりを把握するためには監視が必要だ」という考え方もありますが、行き過ぎた監視は社員のプライバシーを侵害する可能性があります。
FAMoffice はアバターが仮想オフィス空間に出社することで働きぶりを表現できる製品ですが、実は従業員のプライバシーを守ることに細やかな配慮をしています。仮想オフィスツールの中にはアバターが近づくだけで声が聞こえるものがありますが、FAMoffice はあえてそうしていません。その理由を次章以降でご説明します。

初期の FAMoffice はアバターをぶつけるとすぐビデオ通話がスタート

FAMoffice は 2020 年 6 月から開発を開始し、富士ソフト社内では 2020 年 9 月よりプロトタイプ版がリリースされました。現在の FAMoffice では他の人にアバターをぶつけられると画面上に「応答する / 応答しない」を選択する通知画面が表示され、「応答する」を選択した場合はビデオ通話が始まる仕様となっています。しかし、プロトタイプ版の FAMoffice はできるだけリアルで会話する感じに近づけたいという思いから、アバターをぶつけるとすぐにビデオ通話がスタートするように設計されていました。対面で話しかける際には応答の許諾はとらないだろうと考えていたためです。ところが、プロトタイプ版の FAMoffice を社内で利用してみたところ様々なトラブルが発生しました。その一部を少しご紹介します。

事件簿①上司に家族の会話が筒抜け…

ある時、在宅勤務で FAMoffice を使っている社員が自身のアバターのステータスを「離席中」に変更し忘れたまま離席してしまったことがありました。その社員の上司は「離席中」のステータスがアバターに表示されていなかったため、アバターを重ねてビデオ通話を開始しました。すると、FAMoffice ではそのままビデオ通話がスタート。上司は「すぐ帰ってくるだろう」と思い、ビデオ通話を接続した状態で社員が戻ってくるのを待っていました。その間、離席中の社員は PC の近くで家族と会話していたために家族との会話が上司に丸聞こえになっていた、という事件が起きてしまいました。

事件簿②部下からの相談内容が参加していた会議の相手に丸聞こえ…

次の事件は FAMoffice のステータス変更を忘れたまま Teams で社内会議に参加していた社員に起きました。その社員の部下はどうしても急ぎで相談したいことがあったため、FAMoffice でアバターをぶつけてすぐにビデオ通話を開始しました。すると、Teams で社内会議に参加していた社員の方は Teams のマイクをミュートにしていなかったために、部下からの相談の声が Teams の会議参加者全員に聞こえてしまうという事件がおきました。Teams の会議の方は経営層も出ている大事な会議だったのですが、その会話によって会議が一時中断することになってしまいました。

famと会議

事件簿③経営層との会話を部下に漏洩…

最後の事件は出社していた社員に起きました。とある社員は出社して WEB 会議をする時には PC にイヤホンをつなぐようにしていました。WEB 会議が終わって FAMoffice のステータスを「会議中」から解除した直後、経営層からオフィスで直接声をかけられました。すると、FAMoffice 上ではステータスを解除していたために、部下からもビデオ通話で話しかけられていました。PC にはイヤホンをつなげたままにしていたため、部下から FAMoffice 上で話しかけられていることに気がつかず、経営層との会話が部下に筒抜けとなってしまいました。

famとオフィス

社員のプライバシーが守れるよう、FAMoffice を改善!

このようなトラブルが起こってしまったため、FAMoffice は社員のプライバシーを守れるように機能を改善しました。

その1.アバターをぶつけられて応答を選択もしくは会議室に入らないと会話が始まらない

まず、アバターをぶつけられた時はビデオ通話が始まる前に、「応答できない/応答する」を選択できるようにしました。「応答する」を選ぶとビデオ通話が始まり、「応答できない」を選択した場合は、相手に「〇〇さんはビデオ通話を受けることができません。」という通知が届きます。
通話可否を選べるようにすることで、ステータスを変更し忘れていても、いつの間にかビデオ通話が始まっていて相手に聞かれたくないことを聞かれてしまった…!ということを防ぐようにしました。

応答画面

その2.誰に自分の音と映像が届いているのかひと目でわかる

ビデオ通話もしくはビデオ会議をしている際にはアバターの顔の部分が大きくなり、そこにカメラの映像が映しだされるようになっています。そのため、FAMoffice の画面を見るだけで自分のカメラの映像とマイクの音声が届いている範囲がひと目で分かるようになっています。周囲の人にはビデオ映像と音声は公開されません。

ビデオ通話

FAMoffice なら心配なし!

FAMoffice は「音声・映像が自分の意図した時に、意図した相手だけに伝わる」という設計となっており、勝手に自分の音や映像が漏れることはありません。社員のプライバシーを最大限に考慮しながらテレワーク下の業務状況を共有できるツールだと考えています。監視まではしたくないけど従業員の働きぶりを把握したい!という方は、ぜひ FAMoffice をご検討いただければと思います。

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